夜の牙 下 【完】

第八章 /告白







「ねえ、藍。ちょっと話があるんだけど」



翌日、バーへ降りて来れば、ふいに豹が言った。



私はまだ寝ぼけながらも、カウンター席に座っている豹の隣に座る。


私たち以外には、まだ誰もいなかった。



「なに?」



僅かに硬い声音で尋ねる私に、豹は安心させるように笑みを浮かべた。



「俺、もう喧嘩売られないよ」



一瞬、その言葉の意味がわからずに私は呆けていた。



そしてやっと理解して、でもどうしてなのかわからず眉を顰める。



「どういう事?」


「そのままの意味。もう無法の王だとか呼ばせません」



肩を竦めるようにして笑った豹は、嬉しそうに私を見やる。



私は多分、すっ呆けた顔をしていたと思う。





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