夜の牙 下 【完】

第六章 /変化






「なんかさ、女の子らしくなったね」



杏樹お手製のお弁当を食べている時、ふいに、これを作った本人が言った。



「はぁ?」



怪訝な表情で、私は杏樹へ視線を向ける。


フォークをウインナーにぶっ刺した。



「ちょっと、お行儀悪いよ藍」


「ごめん」



タコさんウインナーを口に放り込めば。



杏樹は何かを企んだような笑みを浮かべて、私に言った。



「それも照れ隠しだったりしてね?」


「…っは、はぁ?」



喉に詰まりかけたウインナーを飲み下して、私は杏樹を睨む勢いで見た。





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