悪魔様の虜【完結】

知った真実

私がいつから唯君を好きだったのかに始まり、中学の時のこと、5年前のこと、それから今までのこと



当時を思い出して胸の奥が痛む私に気づいているかのように、絶妙なタイミングで腕に力を込めてくれる唯君はやっぱりかっこよくて、


「それでも、今こうして唯君の腕に包まれることができて良かった。私、ずっとずっと唯君のこと好きでいて良かった。唯君も私のこと好きでいてくれてありがとう。」


なんて自惚れているような思わず漏れた恥ずかしい本音に、彼が幸せそうに頬を緩めてくれたから、昨日のことも朝のことも許しちゃう私ってやっぱり唯君には敵わないなって思った




それから彼も同じように順を追って話してくれた




結局お互いの話を聞いて、



「お互いに聞く勇気と伝える言葉が足りなかったんだな。」
「お互いに聞く勇気と伝える言葉が足りなかったんだね。」


っていう結論に至った



確かに利香ちゃんに振り回されたような気もするけど、でもそれも私たちがちゃんと話をしていたらこうはならなかったから、彼女だけを責める気にもなれない


・・・利香ちゃんの気持ちもわからなくもないしね



唯君の話だと男の人全員の中で自分が一番じゃなきゃって言ってたらしいけど、本当は唯君だからだと思う

好きな人の中で自分が一番じゃなかったことが辛かったんだと思う



ただその伝え方を間違っただけで

この5年間私が離れられなかったように、彼女も好きな人の傍に居たかっただけなんだと思う



そう言った私に、

「お人好し。」

って、少しだけ呆れたように言った唯君は、それでも最後には笑ってくれたから嬉しかった





話を聞いて、忘れかけていた小さな疑問もいっぱい思い出した




「ねぇ、今さらなんだけどさ・・・。」


「ん?」


なんとなく昔のことを聞くのは恥ずかしくて歯切れが悪くなってしまったけど、それでも優しく返してくれる唯君に思い切って話し出した





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