悪魔様の虜【完結】

悪魔様が訪れたあの日から一週間がたった

もう11月も終わり、街の人たちが浮足立つ12月が始まっている



あの男の名前は五十嵐唯イガラシユイ


小学校からの知り合いだが、いろいろあって約5年前からこんな関係に・・・



あの日、意識をなくすまで悪魔様の好きなようにされた私が目を覚ましたのは次の日の朝

当然悪魔様がいるはずもなく、一人布団にくるまっていた


・・・しっかりとパジャマを着せられた状態で




記憶は曖昧


しかし体の怠さと目の前のローテーブルにある空のカップと一万円札が、あの男が確かにこの部屋にいたことを知らせてくる



でもそれはいつものこと


毎回意識を飛ばしてしまう私は終わった後、悪魔様がいつ着替えて、いつ部屋を出て行っているのかを知らない


鍵だけはいつもしっかりかけてポストに入れていくので、別にいいかなぁって思ってる



ただ今回いつもと違ったのは、胸に咲いた一輪の紅い花

あの人は今までこんなものをつけたことなんて一度もなかった


最中に名前を呼ばれたのだって、初めて抱かれた日のその1回だけなのに・・・


もちろん私だって呼ばない



いや、



呼べない



そういえば、普通に名前で呼ばれたのだって最後がいつだったのか


そんなことも思い出せない自分にもう笑うしかない




人の流れにのって食堂に向かいながらあの日のことを思い出していたら、あっという間についた



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