4人の狼と囚われの子羊。 【完】

瑠璃も玻璃も照らせば光る /スミレの場合。 2




「コーヒー飲む?」



「うん」



頷いたあたしに、ヒロくんはグラスに入ったアイスコーヒーを差し出してくれた。





「家ん中で2人きりとか初めてじゃね?」


あたしの横に座ったヒロくんはそう言って笑う。





「……そーかも」



両親、ショウさん、ルリさんは仕事。


ランくんはバイト。


つばきは瑛司くんとデート。


ミドリくんはクラブ。



よく考えたらヒロくんと家で2人だけなんて本当に初めてだった。





「学校でも家でもスミレ独り占めってマジ嬉しいんだけど」



「大げさだよー。ヒロくん」



「“ヒロ”って呼んで」


ヒロくんはテーブルにコーヒーを置くと、あたしの顔を覗き込んだ。










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