4人の狼と囚われの子羊。 【完】

青は藍より出でて藍より青し /スミレの場合。 1






コンコン





「どうぞ」


周治さんの静かな声。



あたしは意を決してドアを開けた。



初めて入る周治さんとお母さんの部屋。





「座って」


にこり、と笑顔を見せた周治さん。



「……はい」


あたしは頷くと、周治さんの正面に用意されていたクッションに座った。



「…大丈夫か?」


コトリ、と湯飲みを置いた周治さんが呟く。



「……」


あたしは何も言えずに頷いた。





「…ヒロは反省してるよ。“スミレに悪いことした”って…。あのバカ息子のこと、許してくれる?」


そう訊かれて、あたしはこくん、と頷いた。





ヒロだって…無理矢理にあたしに何かしようとしてたワケじゃない。





だから…許す許さない、なんて問題じゃないと思った。






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