4人の狼と囚われの子羊。 【完】

青は藍より出でて藍より青し /スミレの場合。 2





廊下を左に折れた正面の部屋。




あたしは周囲には目もくれず、そこを目指した。





コンコン



静かにノックをすると、ガチャリ、とドアが開く。





「……何て顔してる…」


眉間に皺を寄せたランくん。



お風呂上がりだったのか、首に掛けていたタオルでぐいっ、と顔を拭われる。





「……」



あたしはその胸に飛び込むようにしがみついた。


ビクリ、と肩を震わせたランくん。





数秒後、ため息を吐くランくんの手によってドアが閉められる。





「……何で泣いてる」



「……」



「……」


ランくんの舌打ちが聞こえる。





「…お前…この前おれに何されたか忘れたのか?」


胸にしがみつかれたまま、ランくんはため息を吐く。


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