4人の狼と囚われの子羊。 【完】

隣の花は赤い /スミレの場合。 3






家に帰ると、心配顔の兄弟達が迎えてくれた。





「ルリちゃんに食べられなかった?大丈夫?」


そう訊くミドリくん。



「まさか、晴人さんからスミレに乗り換えるんじゃないだろうな?ルリちゃん」


ヒロは変なことを言う。



「帰り遅かったから…ルリに誘拐されたのかと思った…」


ショウさんまで胸を撫で下ろしてる。



「ガツガツしてる兄弟よりいっそのことルリさんの方がいいかもね」


つばきもニヤニヤ笑いながら変なことを言った。



「……」


ランは相変わらずちょっと離れたところであたし達を見ていた…。





でも…その冴えたセピア色の瞳をあたしはもう怖いとは思わなくなっていた。



あたしは家に上がると、兄弟達を掻き分け、まっすぐランに向かっていく。




0
  • しおりをはさむ
  • 341
  • 13002
/ 376ページ
このページを編集する