4人の狼と囚われの子羊。 【完】

紫電一閃 /スミレの場合。 3






ランは相変わらず、あたしに歩幅を合わせてくれたから、思ったよりも帰ってくるのに時間が掛かってしまった。





でも、ランはずっと優しくて…あたしはすごく嬉しかった…。



家の前に辿り着くと、ランはより強くあたしの手を握った。



「……」


色々、考えることあるんだろうけど…心配させたくない。



あたしはそう思って、ランの手を強く握りかえした。



「……スミレ」


ランは苦笑いする。



あたしは「大丈夫」、と口パクしてランを励ます。



でも、ランは苦笑いを浮かべたままだ。





「……?」


あたしは首を傾げる。





「……痛い」



「へ?」


まさかの言葉にあたしは変な声を上げた。





「爪、食い込んでる…」




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