それは運命のいたずら[完]

二人暮らしのその後 /愛する人へ贈りましょう


(side 新)


明るい光と祝福に満ちた華燭の典。

美しい花嫁の手から放たれた花束が、緩やかな弧を描いて落ちる。

その手に弾かれた花束が目の前に落ちてきて。俺は反射的に手を出していた。

軽い音を立てて手の中に収まったそれに対し、小さな悲鳴が上がった。



「え?」

「おい・・・」

「新先輩、マジっスか・・・」


隣にいた詩音も、大和も、諒も、柊木も、大袈裟に顔を顰めている。



「こう言っちゃあれなんですけど、清宮さんがとってどうするんですか・・・」



呆れを含んだ詩音の言葉に、慌てて辺りを見渡すと、若い女性陣の恨みがましい眼差しが俺に突き刺さっていた。

花嫁の投げる花束を受け取ると次に結婚出来る、だか、幸せになれる、だかいう話くれぇは俺も知っている。


けどよ、んな本気で睨まなくてもよくね?

そんなに欲しいのかよ、これが。



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