恋愛短編小説 徳川蓮の場合

蓮の事情


「圭吾さん。何でこの町には時折、有名人が現れるんですか?」


佐々木ベーカリーでバイト中の蓮。


店先でのバイトにも慣れつつある日。


不思議なことに気がついていた。


この町には時折、雑誌やテレビで見る有名人が店前を通るのだ。


この日もあるモデルが店先を通るのを見て蓮は居合わせていた圭吾に質問をした。


「あ・・ああ!!そ、それはこの辺は海が綺麗だから撮影隊がよく来るんだよ」


少し慌てるように話す圭吾の様子に蓮は不思議に思ったが話を続けた。


「そうなんですか?でも撮影してるようには思わなかったですよね」

蓮は時々、青の散歩へついて行くときがある。
今日もバイト前に散歩へついていったがそんな様子はなかった。

「永遠の浜は広いからね。それにすれ違いで今まさに撮影してるんだと思うよ」

表情が引きつっていた。
やはり圭吾がおかしい。

突き止めたい気持ちはあったがそこまで興味もなく、蓮はそれ以上聞くのを止めた。

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