自称、普通の高校生

『ふー。…あの、僕喧嘩出来ません。』


「どうしてですか?」


白々しいな、おい!


…気付いてるくせに。


『僕、怪我してるんです。左腕を。ほら。』


そう言って、左袖をめくって包帯を見せる。


あ、しまった…。


「これは!包帯に血が滲んでるじゃないですか!」


うわー、怪我のこと忘れて走ってたからなー。


マジ走りではないとしても、左腕に負担がかかったのかも。


「すぐに保健室へ!」


『ちょっと待ってくれませんか?あんまり大事にしたくないんです。』


チラリ


まだ喧嘩しているうざ犬を、横目で確認する。


「彼…ですか?怪我の原因は…。」


お?流石にするどいな。


『そうなんです。ですから穏便に…。』


「ならば、どうしましょうか?」


ん~、あ。


『うざ犬…あ。ええと、…。本名なんだっけ?』


「え!忘れたんですか?友達なのに…。」


『…名前覚えるの苦手で...。』


仕方ないじゃん。


「(想像の遥か上をいく…)宇佐田君ですね?」


『そう、それ!うざ犬を、放課後引き止めてくれませんか?その間に帰るんで。』


「(結局それですか。)ええ。それはかまいませんが、本当に手当てしなくてもよいのですか?」


『はい。家に帰って自分でします。』






そんなやり取りがあった後、新入生歓迎会第2部は幕を閉じた。


結果はうざ犬を含め、13人だけが生き残った。


新入生は全部で287人。


この中で生き残った13人は、生徒会の僕へのはからいもあったのか、はたまた元から予定してあったのか、翔乱蝶という暴走族の倉庫へと連れて行かれた。


僕はというと…


まずは家に帰り左腕の手当て。


次に僕が餓死するのを防ぐために買い物へ。


何事もなく無事に家に帰った。



こうして、とても疲れた一日は終わった。


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