ブラックベリー Ⅲ 【完】




絶対なんか絶対企んでる、

と付き合いの浅いあたしでも感づくのだから、当然悠斗も感づいているはずなのに。


先に靴を履いた悠斗を追って、あたしも靴を履こうとするのだけど、

両手を捕まえられたままでは上手く履けない。



ローファーに突っ込んだ足をぐりぐり動かして、

ようやく履けたのもつかの間、


「じゃ、いこっか柚芽ちゃん!」


と、悠斗にぐっと手を引かれてつんのめりそうになった瞬間、




その手が外れた。



「え???」



この流れで、悠斗が自分から手を離すとは思えない。


なんで?
うっかり?


とか思っている視界に、浅黄が悠斗の背中を一蹴りし、

外に吹っ飛んだところで素早く扉を閉める姿が飛び込んできた。






あ……悪……。


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