花くれない【完】

第二章 /一歩









「那智さん?」




ベンツの後部ドアを開け、蘭ではない人がいたことに驚く。





今までずっと蘭が来てくれていたので急な変化に戸惑ってしまう。




今朝、何も言ってなかったのに。











「ごめんね、アイツ今日忙しくて」








那智さんはそんなことを言ってたけど、その日から学校帰りの車に蘭が乗っていることはなかった。




それは帰りだけに限らずで、今までは朝も一緒に家を出ていたのに最近では蘭以外の白虎のメンバーの誰かが送ってくれるようになった。






私たちが寝ている時間に帰ってきて朝はもう出掛けていることがほとんどで、家自体に帰ってきてない日も実はあるらしい。




私がそれを知るのは皐月さん経由で、蘭とはすれ違いの日々を送っている。






白虎のメンバーに訊いてもいいのかどうか分からず、心配や不安だけがどんどん募っていく。





りおもこの頃、元気がないし。







ん~、どうしたものか...














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