束縛~愛と欲望に溺れた兄~【完】

第4章 監禁 /悪魔と死~咲良side~

目が覚めると、視界は真っ暗だった。

身体が重くて、手足が縛られているのか上手く動けない。

ここは一体どこ?

少し動けば、ミシッ、と音をたてる床。

「気が付いた?」

耳元で聞こえる声。耳元にかかる吐息。

「嫌!!」

気持ち悪くて顔を背けた。

私はどうしてこんな所に居るんだろう?

確か、先生に腹部を殴られてそのまま気を失って…それで…?

その後のこと…全然覚えてない。

目の前に居るのは、

「せ、先生…?」
「ようやく分かってくれたんだ。良かった」

その声にホッとした。
今いる先生はあの優しい先生で、さっきの先生は夢だったんだ。

「先生、この目隠しと手足の縄ほどいて」

何も見えないが、先生の声のする方向に顔を向けた。

「ダーメ」

そう言って、顎を抑えられた。

顔を背けることができなくなった私。

「どうして…?」
「どうしてって、どうせ逃げるんだろ?」

逃げる?なんのこと?

「何も言わないってことは逃げるつもりだったって、受け取るよ」
「違っ…」
「何が違うんだよ。つかもう逃がさねぇから」

先生の冷徹な声が耳元で響いた。

「恐いよ…せんせぇ」

身体が震える。目の前にいる人は本当に先生?

「恐い?しょうがねぇな…目隠しだけ取ってやるよ」

シュルッと目を覆っていた布が無くなった。

明るい光に照されてすごく眩しい。

目の前には、先生と見たこともない小屋。

そして壁や床には赤黒く染みが付着している。灯りは豆電球と小さなランタン。

何より薄暗くて気味が悪い場所だ。先生はそんなことはどうでもいいと言うような笑顔をしていた。

「可愛いよ、咲良」
「先生…どうしてこんな…」
「どうしてこんなことをしたのかって?それはもちろん、咲良が欲しいから」

先生は当たり前じゃないか、と言った。

「咲良が、俺だけを見ないから…。他の男ばかり見るからいけないんだよ」

先生は、私のブラウスのボタンをゆっくりと外した。

「先生、やめて!!こんなの先生らしくない!!」

目から涙が溢れた。

先生はこんな人じゃなかった。
もっと、誰にでも優しい先生だった。

なのに何故どうしてこうなってしまったの?

「俺にやめては逆効果だよ。咲良はもう永遠に俺と一緒だ」
「嫌!!お兄ちゃん、大助くん助けてっ」

0
  • しおりをはさむ
  • 26
  • 4
/ 87ページ
このページを編集する