風花 〜彼方への約束〜

第一章 /時津風 〜トキツカゼ〜




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ーーー 暑い ーーー



遮るもののない灼熱の太陽が、ジリジリと全身に刺さっている感覚を覚える。



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ーー喉が渇いたーーー




あれ。。。?


なんでだろう。。



梅雨明けはまだしていないはずなのに。



身体が重くて、横たわったまま目も開けられない。



陽射しを遮る手段もなくて、せめて顔だけでもと思って腕で顔を覆う。





その時、近くで誰かが呼ぶ声がした。






『。。。っ!!。。夫? しっか。。。!!』







なに??



聞き取れない。もう一度言って。



重力に負けそうになりながら、なんとか瞼を持ち上げる。


掠れた世界の先には、ぼんやりと人の顔が見える。




誰? マサ??



喉が渇きすぎて、声も出せない。





「、、、、っ!」




唇に柔らかい感触と共に、冷たい何かが喉を通り過ぎていく。



ゴクンと飲み込んだ瞬間、口の中が甘さで満たされる。




おいしい。



こんなに美味しいもの、飲んだことないかもしれない。




もっと飲みたいと思っていると、今度は身体がフワッと浮く感じがした。




あれ。。。?



私、飛んでるんだっけ??




頭が上手く回らない。





『もう、大丈夫。安心してーーー。』




ふわふわ揺れながら、耳元で聞こえる優しい声。



誰だろう。マサの声じゃない。




でも、不思議。安心する声。






ねぇ。。。





あなたは、ダレ??




私は、心地良い揺れに任せて、再び意識を手放した。

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