Dummy HoneyⅡ

Dummy Honey Ⅲ /*A









「それで?結局愛のメモリーと同じグループになったんだ。」

「うん。」





開花高校の一室。

すなわち、虎雅の溜まり場にて。


ソファで足を組んでいちごみるくのストローを咥えている男の問い掛けに、飛鳥が首肯した。




…ちょっと待て、愛のメモリーってどんな呼び方だよ。それ松崎しげるの大ヒット曲のタイトルだろうが。




「ぐえっ…。」

「ふーん、さぞかし楽しそうじゃん。僕と宵は寂しさを忘れるように眠るしかできなかったのにさ。」



それはシンプルな居眠りだろ、都合の良いように言い換えるの辞めなさいよ。



チューチューチュー


口許は緩めている癖に、瞳が一切笑っていない可憐な顔。

額には心なしか青筋が浮いているその男のいちごみるくを吸引するシュールな音だけが室内に響いている。





「ぐえっ……。」



道梨の脚が動く度に、奴の靴の底から上がる声。







「あん?さっきからやかましいな、チョコボールのCMかよてめぇ。」




それはクエックエックエッじゃなかったっけ?少なくともこんな今にも死に絶える苦しそうな声じゃなかった。


絶対零度の道梨の視線が地面を刺した。




「オラ言い訳あんなら言ってみろよ、教師を脅して僕と宵を仲間外れにしたのは誰だよ。」

「ぐえっ。」





そこには、道梨に踏み転がされている威厳もクソもない総長の姿があった。






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