林檎ちゃんの、メランコリー【完】

メランコリー 4 /Karte XI








もう質問がなくなっちゃった。




芽維君がどうしてのんちゃんにそんなお願い事をしたのかは分からないままだけど、一つだけ明瞭になったのは、彼の私への執着心がかなり前からあったという事だ。


一体どうして?肝心なその答えを握っているのは、麗しい幼馴染だけみたい。






芽維君はからかう為だけに私に意地悪ばかりしているんじゃないの?


私を見て面白がっているのかなって思ってたけど、違うのかな。




思考を巡り巡らせて、苦手な数学の時よりも頭を使ってみるけれど、やっぱり私だけでは答えなんて導けない。



彼の事で脳内が占領されたおかげで、また激しい動悸が始まった。





どうしようどうしよう、やっぱり病気だ絶対に不治の病だ。


私、芽維君病にかかっちゃってるんだ。






「林檎。」

「どうしたの、のんちゃん。」

「蜜柑君の事、誤解しないでね。」

「え?」

「私から見ても彼の愛情は過剰というか歪というか、ちょっと行き過ぎて空回りしてるような気もするけど。」

「うん?」





のんちゃんの言葉に心当たりのない私は、顔を顰めて首を捻る。



芽維君の愛情が過剰で歪?全然身に覚えがないのに、どうしてそんな忠告をのんちゃんはわざわざ私にしてくれるのかな。






「あの子の愛は一途で深いだけだからね。」

「のんちゃん?ちょっと話の意味が…。」

「私は林檎が大好きで大切だからこそ言っておくね。」

「もしもし?のんちゃん?」




ぎゅっと私の手を両手で包み込んだ親友は、真剣な目を逸らす事無く言葉を続けた。





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