極道恋人【完】



…怒ってるよね。

けど、これだけは言わなくちゃ。



「…すみません。わざわざ届けて下さったのに、追い返すような真似をして…本当にすみませんでした。あと…届けて下さってありがとうございました。」




私は振り向いてくれない天野さんのスーツを掴んだまま、お礼の言葉と謝罪の言葉を述べた。


「…。」



でも、天野さんはやっぱり無言のまま返事はしてくれなかった。


…これ以上引き止めないほうが良い。




「すみません…失礼します。」


私はそう言って天野さんのスーツから手を離した。

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