砂時計 【完】+SS修正中


「ごめん、今帰すよ」

情事後の余韻を残したその表情には一切の焦りなんてなく、衣類の着ていない汗ばんだ上半身を隠す事もなく

彼は私に優しさをみせる


「気にしないで、顔洗ったら部屋にいるから」

「いや、既に約束の時間は過ぎてる、ここに居て、すぐ帰すから」


そう言うと彼は私の返事を聞く事もなく一度微笑んでからドアを閉めた




しばらくすると2人の声が耳に入る

玄関に向かっているのだろうと思いながら掌に貯めたぬるま湯で顔を洗い、タオルで顔を拭いていれば

さっきより二人の声が鮮明に聞こえてきた



鼻に掛かる甘い声をさせる彼女、チュッとリップ音を奏でそれが止まった


「...........また連絡して」


「気をつけて」



パタンッ....甘えた声で帰っていく女性
どうやら彼女の機嫌も損なわずに済んだようだ







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