砂時計 【完】+SS修正中

結婚指輪

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「朱菜、一度熱測ってごらん」


日曜の夜
熱も落ち着き、食後ソファにいると後片付けをしてくれている仁志さんにキッチンから声を掛けられた

体温計に手を伸ばそうとすれば
テーブルに置いていたスマホが着信を告げ、画面に表示された名前に即座にスマホを手に取り立ち上がった

「あっ、ちょっと電話出て来ますね」



「ここで電話して構わないよ?」

「いえ、ついでに着替えも取りに行ってそのままお風呂に入ってきます」

「そう、分かった」

仁志さんはそのままソファへと向かい、私はパタパタと自室に急いだ


「もしもし?」

『今平気か?』

「うん、部屋に来たから大丈夫」


『再来週から各地方で上位の営業を上げている数名を集めて本社で研修会が行われるんだが、その名簿が上がってきた』


「再来週....」




『お前どうするつもりだ?』

「どうするって?私は何もしないよ」

『は?』

「ふふっ、私に人の気持ちをどうする事も出来ないじゃない、だから何もしない、それでも結果はついてくるでしょ?」


『.....斜め上どころか真逆だな』


「ごめん、意味が分からないわ」


『猪突猛進、お前の親父にそっくり』


「褒め言葉として受け取っておくね」


もう引き返す事は出来ない

私が今更悩んだところで行き着く先は1つなんだ


頭の中の霧が晴れた




私は現実を受け入れるだけ


それだけでいい








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