ブロンドロンド

偶然と必然



疲れて、家にたどり着くとポストの中に「同窓会のお知らせ」が入っていた。
忙しくて、スマートフォンをなかなかみていなかったが、同窓会のグループが出来上がっており、美那の仕業で強制的に参加するようになっていた。

同窓会の当日は、仕事で遅れて行くことになっていた。
仕事が終わり急いで支度をして、会場へ向かった。

「ひまり〜〜〜こっち〜〜おつかれ〜〜〜」
元気のいい、美那の声が聞こえた。
美那は結婚して、二人子供がいる。

「え?ひまりちゃん?高校のときも美人だったけど、さらに綺麗になってない?」
一人の男子が言い出すと、周りがざわついた。

「え?結婚してる?彼氏いる?」
隣に座った相変わらずチャラ男のサッカー部の逢沢は、色黒で肌が真っ白で、スーツをカッチリ着て営業マンをやっている。バツ1らしい。

「結婚してないし、彼氏はいるっちゃいるかな・・・」

「え〜〜〜まじ〜〜〜しかも、ナースでしょ???俺とかどう?」
他の男子が騒ぎ出した。


「わりー遅くなった。」
聞き覚えのある声に、視線を向けると、髪をしっかりセットして、ビシッとスーツを着た大翔が現れた。

それを見た女子たちから歓声が上がる。

「きゃ〜〜〜スーツ似合う!」

「おい、女子うるさい!大翔の左手見ろよ!ゆ・び・わ・・・」
大翔の、手を見せびらかすように一人の男子が言った。
ひまりも、すぐにその指輪を見てしまった。

・・・ズキン・・・


「奥さん、妊娠してるんだっけ・・・」

・・・ズキン・・・・

「うん・・・今7ヶ月。」

「そういえば、ひまりちゃんと付き合ってたよね。」

「大翔ずっと片思いしてたよね〜」

「その話はいいじゃん。ね?」
美那は、そう言いながら机の下でひまりの手を優しく握った。
持つべきものは友とはよく言うが、美那にはつくづく助けられている。

「ひまり何飲む?あ・・・生だよね?高槻くんも生?」

「お・おう!」

ひまりと、大翔は目があった。しかし、ひまりはすぐに大翔から目を逸らした。
「じゃあ、改めて乾杯しよう〜〜〜」

ひまりは、変な緊張感と仕事の疲れで、ビールを一杯のんだだけですぐにアルコールが回った。

「ひまり、顔まっかだけど大丈夫?」

「平気、平気、ちょっとトイレ・・・」

ひまりは、立ち上がってトイレに向かった。


「おねーーさん、何同窓会???え、超かわいいんだけど。キスしていい?」
だかなり酔っている同じ居酒屋の20代前半の客が、ひまりに絡みキスをせがんだ。
 
「やめろよ」
その声に、ひまりが視線を向けると、大翔がその男の腕を掴んだ。

「いってーな」
男は、すぐに大翔を睨みつけるが、大翔は、冷たい目で彼を睨みつけた。

彼は、大翔の目にハッとして、すぐに謝った。

ひまりは、「ありがとう」と目を合わせずにいいトイレに入った。

・・・大翔が、私をかばった。
化粧を直して深呼吸する。


・・・なんで大翔がいるの・・・?結婚?妊娠?ふざけんな!
でも、かっこよくなりすぎだろう。しかも、スーツとか・・・・・

気をとりなおして、部屋に戻った。

「ワイン飲みたい!!」
ひまりは、とにかく飲んで気を紛らわした。

「おお、ひまりちゃんいい飲みっぷり!!」

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