微熱恋情【完】

Chapter.7





賑やかな雰囲気の漂流するそこで、私はとてつもなく居た堪れない気分になりながら隅っこに身を寄せて小さくなっていた。

物凄く帰りたいけど、帰っちゃだめだよね。




「芹沢さん、なに飲むー?」

「あ、…何でも?」



横からひょっこり顔を出してそう尋ねてきたクラスメイトに、何故か疑問系で返事を返す自分に呆れる。

しかし彼は気を悪くする様子もなくニコリと無邪気に笑って、何か適当に取ってくるね、とドリンクバーの方へ消えた。



期末テストも終わり、冬休みまでの短縮授業の間に行われた球技大会。

そこで見事優勝を勝ち取ってしまった我がクラスは、全員強制参加という強引な手法で人を掻き集め、打ち上げを行うことに。

とは言っても実際のところ集まったのは極一部で、だけど結局は内輪で盛り上がるのが一番だと、そのままカラオケへ直行。




「瑠璃、あんたなに食べんの」

「あ、私は別になん」

「なんでもとか言ったらブッ飛ばす」

「……」



あの、怖いんですけど。

そんな物騒な注文の取り方をするのなんて、言わずもがな志麻しかいない。





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