愛を、もう一度 【前編】

愛を、もう一度 /1990年





――1990年2月14日



その日、2月14日は暦の上ではバレンタインデー。そして私と大輔が付き合い始めてちょうど半年。
さらに、この日は私個人としても特別な日だった。


「かおり、誕生日おめでとう!!」

『…ありがとう』


大輔の部屋のテーブルには大きなケーキとノンアルコールのシャンパンが用意されてあった。
今日は私の14歳の誕生日。16歳の大輔とやっと年齢差が一つ縮まった。


「ほら、火消して」

『…うん』


大輔に言われて、14本のローソクに灯った火をふうっと一息で消すことに成功した。


「14歳おめでとう、かおり」

『…ありがとう…大輔』


隣に座る大輔がぎゅっと私を抱き寄せる。
私も大輔の胸にもたれかかるように、体を預けた。


「かおり…」

『……んっ』


私を抱き寄せたまま大輔が軽くキスをした。
少し顔を離して、お互い顔を見合わせた後、何度も何度もキスを繰り返した。

そして、大輔の右手が私の服の中に入ってきた。


『っ…大輔っ』

「……ぁ…っ…ごめっ!」


大輔の指先が脇腹あたりに触れたことに驚いて、思わず声をあげてしまった。
そんな私の反応を拒絶ととらえた大輔が、私の服の中からばっと手を引き抜いて両手を上げる。

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