PM21時、ありったけの愛を込めて

そのプロポーズ、受けて立つ





指定された時間まで余裕があった。

かと言って粧し込むほどの余裕はなく簡単に化粧を済ませ、服はワンピースにカーディガンを羽織るのみ。

髪は梳かしたものの、無我夢中で自転車を漕いでいるからあっという間にボサボサだ。



一体、何があるの?

この場所を指定して何をしようとしてるの?

浮気相手と仲良く過ごしてるんじゃなかったの?




まだ目の前にアイツはいないのに勝手に口が動いてしまいそうな程、気持ちが急いている。

目的地に到着した私は髪を整えながら、けれど足早に"観覧車"の前まで迷うことなく歩みを進めた。


何故、あの場所と言われて察しがついたのか。

何故、観覧車なのか。


それは、アイツが私に告白してくれた思い出の場所だからだ。

それも観覧車の中で。

当時は、コイツ少女漫画の読みすぎだろ。なんて思ったけど心から嬉しく思ったのもまた事実。

それはもう、飛び跳ねそうなぐらいに。

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