繋ぎ飼われたその果てに【完】

3. のどかに海は咲く

着いた先は通学駅の一歩手前の駅近くに建っていたアパート。

古すぎず新しすぎず、でもやはり埃っぽさが拭えない空気を纏っていた。

その一階、門から入って一番右の部屋に私は通された。表札には何も書かれていない。

部屋に入って真ん中にあったテーブルの前に座る。

中は年相応に散らかっていた。

取り込んだ洗濯物、開いて重ねてある参考書、何日前か分からない新聞の束。

でも汚くはない。

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