魔法ノ花Ⅰ【完】







Side.M








「……おいおい大丈夫なのかいあのコは。マジで引く、本気で引くわ。出会う前からハンパない恐怖なんですけども。俺をここまで追い詰めるとはやり手じゃん」





―――――3つの影がひょっこりと、木の陰から顔を出す。





「待て待て雅也ここまで来たんや。ここで諦めてどうするんや。アイツの真の姿は納豆だって見抜いてやろーやんか!見抜いた後は雅也と水樹で煮るなり焼くなり好きにすりゃええやろ。俺は今回は遠慮しといたる」


「そうだな。刻んでやるよ。それとも地獄に送るか?」


「何いってるのー水樹。弱みを握って泣かせるのよー。すがりつかせるのよー。これ以上に楽しいことなんてないでしょーが」


「やめろや!まったく、まともなのは俺だけやなー」


「テメェにだけは言われたくねえよ!」


「右に同じく」


「あぁん!?何やと!!?」


「いやーん湊クンツンデレー?湊クンがやっても可愛くなーい」


「何でやねん!!可愛いやろ!愛らしいやろ!!あの納豆と比べてみーや!」



湊が前を歩く女(?)を指差した。





「……まあ、確かにな。急に喋り出したからなアイツは。確かに怖いな」


「ホラ見ろや!水樹でさえもこう言ってんねん!この水樹でもあの納豆がおかしいことに気づいてんねん!!納豆今日の天気とかほざきやがった時点でもう足がすくむわ!超震えるわ!アイツなんかお天気お姉さんから程遠い!俺のほうがまだ可能性ある!!」


「ねえよ!」


「右に同じく」


「なんやと!!?調子のっとんやないで水樹!」



何で俺だけなんだよ。雅也だって言ってるだろうが。



「それより、俺は太陽に差し入れに衝撃を受けたけどねー」


「ああ。どんな高い菓子持ってっても確実に燃やされるだろうな」


「え、水樹そこ?」


「さすがレインぶっちぎりバカやな」


「……うるせえよ。つか気付かれたらどうするんだよ」


「露骨に話そらしたねー今」





………この状況の説明がほしいヤツはいるか?いらないよな。言わなくても分かるよな。




分かるよな。




まあ……簡単にまとめてしまえば。



「つけてる」んだよ。3人で。





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