魔法ノ花Ⅰ【完】

★1年Aクラスの1学期 /コーヒーいっぱいあめいっぱい







「おはようございます、セーラちゃん」




次の日の朝。



1年Aクラスの教室に入ると、そこにはすでにユーリがいた。



今日はいるのか。よかった。





安心安心。


まだ、ことはそれほど重大になってないらしい。



「どうしました?何かいいことでもあったのですか?」


「え?なんで?」


「お顔が嬉しそうですよ」



あらあらあたしったら。つい頬が緩んでしまったようですわ。


あたしってそんなに表情に出る女だったかしら。ホホホホホ。




「セーラちゃん?お顔が崩れていますよ」




笑ってるんだよ。





ったく、この子はかわいい顔して人を突き落とすんだから。



て、ていうかお顔が崩れて見えるって本音?



え?マジで?あたし崩れてるの?






………。




「セーラちゃんとユーリちゃんって仲いいの?」


「ぶわっ!!」



び、びっくりした!



いつの間にか、あたしの隣には千早が立っていた。


気付かなかったよ。びっくりするからやめてよもう。




心臓止まったらどうしてくれる。





ちなみに、今日千早とあたしは別登校。




コイツ、なんと寝坊しやがった。



だから今朝は、ルイと二人で登校したってわけ。



見事に会話がなかった。




ルイは気にせずあめを舐めてたけどね。




でもあたしは会話がしたくて、



『そのあめおいしいのー?』


とか、


『そのあめ何味ー?』


とか、


『そもそも登校中にお菓子食べていいのー?』


とか言ってみたのである。



すべてシカトされたけど。



辛かった。




そして昇降口で分かれるときに、


『眉間にシワ寄ってるよ。治してから教室に行った方がいいよ』



って忠告してあげたら、すごい冷たい目で睨まれた。



とにかくあたしは悲しかった。




一度くらいあたしもほっかほかな熱視線を送られてみたい。















ムリか。とほほ。





いやそんな視線向けられても対処にかなり困るけど。




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