魔法ノ花Ⅱ【完】

★1年Aクラスの夏休み /出会いは夏か、





「あれ、今湊の叫び声が聞こえたような……気のせいか。あたしも終わりかもしれない。あんなやつの声の幻聴を聞くなんて」


「じゃあ俺も終わりになる」


「……やっぱり叫んだのかアイツ」



なんてやつだ、終業式で叫ぶなんて。迷惑も甚だしい。校長がストレスではげたら湊のせいだ。いや、もうはげていた。それは湊のせいじゃなくて自分で剃ったとかいう噂だけど。噂であることを望む。できれば酸性雨あたりではげたことを望む。はげた要因なんてどうでもいいけど、自分で剃ったなんて想像したくない。というかまず想像できない。


とにかく湊はげろ。



サボってるあたしが言えたことじゃないけどね。



「ま、ルイもサボってるけどね。共犯フレンドだね!」


「………」


「ほらほら、ルイくん眉間にシワを寄せなーい。先々週あたしがプレゼントした世界のネズミの形相みたいになっちゃうよ」


「……あいつ、意味がわからねえ」


「え?言ったじゃん。あたしからのプレゼントだって。だってルイくんに似てたし。あたしもムンクの叫びみたいな黒猫の置物買ったからついでだったんだよ」




紙をぐしゃぐしゃにしたような眉間だったよね。



「似てねえよ」


「似てるよ」


「おまえ眼科行ってこい」


「いや、医療に頼るなよ。あたしたちは魔法使いなんだから魔法で解決しなきゃ」


「つっこむとこそこか」




違うの!?




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