魔法ノ花Ⅱ【完】





だっておまえは、探してたのに。



誰よりみかるのこと探してたのに。




ずっと探してたじゃねえか。みかるのこと、一生懸命探してただろ、ずっと。



ずっとだ。




夏休みも、暑いの嫌いなくせにずっと探してた。


それなのにわざわざ悪役に回って、こんな。



ここまでしなくても、きっとみかるだって分かってくれる。



「………雅也、いい加減にせんとおまえほんとに、」


「分かってるって、そのへんは」



「何がだよ。タイミングが遅れると取り返しがつかなくなるかもしれねえだろ」



「まだ手遅れじゃないし?」



「…………」



「まだ手遅れじゃねーんだよ。ルイがまだ何も言ってこないのはそーいうことだし、それに」



「………それに?」



「なんか、面白いことになればいーなって思うんだよね、俺」



「…………」


「…………」




「悪化と好転は隣り合わせだから、ね」



雅也はまた笑った。



何がおもしろいのか、俺にはまったく分からなかった。







――――――そして。



「さ、帰ろーか」


「は、闇の魔法のアレは?」


「もーいいよ」



おい、いくらなんでもそれはダメだろ。



「いーんだよ、水樹」


「……なんで」


「もう分かったから」



「………は?」



いつの間に?



いつの間に雅也、そんなの見つけたんだ?



嘘じゃなくて?




「……まさか」



と、今度は湊がつぶやいた。



「そ。湊はものわかりいーね。さすが」


「……水樹、はよ帰ろう」


「な、なんだよ」



また、俺だけ置いてけぼり?



雅也を睨んだ。と、笑う。



「これ以上ここにいると、闇に飲まれるよ」




………やっぱり雅也の言ってる意味は分からなかった。




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