魔法ノ花Ⅱ【完】




自分から踏み越えるなとか言っていてなんたる失態なんだ。


衝撃で大気圏を突破できそうだ。



「あたしバカすぎて本当にアホだ」


「バカすぎてアホ?どういう意味?」


「……あたし、」




踏み越えてた。


無意識で。踏み越えようとしていた。




――――こわい。




気付かないうちに関わってしまうなんて。




あたし一体、どうしたらいいんだ。




踏み越える踏み越えないは関係なしに、あたしはただ、土の日、突っ走っていた。



仲直りしてほしかっただけだった。



だけどそれは完全にレインの中だけでの問題で、あたしには関係なかった。



レインの事情に介入したあたしは、完全に境界を踏み越えたのだ。




「………はぁ」


「セーラちゃん、悩んでることがあるなら相談くらい乗ります。友達なんですから」



「……ユーリ」




ユーリは、優しいな。



いや、でも。




これは、あたしの問題。



………だけど。



昨日1日考えても結局、答えなんか出なかったんだ。


ひとりで考えられないなら、ユーりに聞いてみるのもいいかもしれない。




「千早、ちょっと向こう行ってて」



「え」




千早があからさまに傷ついた顔をした。



千早だけはずされたからだろう。



でも千早には話したくない。



「お願い」


「………分かった」




頼むと千早はあっさりと引き下がった。





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