魔法ノ花Ⅱ【完】





「じゃ、魔方陣始めるよー。まず一番簡単なヤツからね。ここ基本だから重要だよ。最初は原点を決めます。んで、その次は…………」





よし、ジョナさんシャットアウト。



基本はあたしも一応覚えてるからね。使ったことはないけど。





窓の外を見上げた。


太陽が、ギランギラン。


残暑ですからね。まだまだ暑い日はつづく。


二学期は始まったばかり。




「………で、ここを最後通る。僕はこの点を何て言ったっけ?分かるかな。じゃあ……瀬川さん」

「原点です」

「正解。で、こんなふうに…」



さすがユーリ、ちゃんと聞いていらっしゃる。

熱心なこと。



あたしの意識はもう90%外に飛んでるってのに。




「先生、質問です」

「何?ミゲル君」

「魔方陣を戦闘で毎回書いていたら戦闘が間に合わないと思うのですが」

「いい質問ですね~」


誰だおまえは。


「魔方陣は使いこなせれば、宙に書くようにするだけで発動させることができます。これは3年になったらやってもらうことかな。で、5年になったら書かずに魔方陣を発動する高レベルな方法を習います。これは実際かなり難しい。だからまずは、書いてやることから覚えようね」



ジョナさんは至極真面目に言った。


教師みたいだなと思った。と、思ったらジョナさんは教師だったことを思い出した。


そしてジョナさんは魔方陣をブラックボード(かっこよく言ってみたが、そのまま言えば黒板)に書き終わった。



「………これで完成。ひとつ忠告しておくけど、テストで最後に原点通らないと減点だからね」




……あたしのもう10%の意識も無限の彼方へと飛んでいった。






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