魔法ノ花Ⅴ【完】

★3年Aクラスの1学期 /花の雨と朗月






「セーラちゃんのバカ」




千早が教室にぷんぷん怒りながら帰ってきた。


そんな仕草もかわいいから世界は不公平だ。




「どしたの千早」


「最悪だったんだから、今日の入学式!!」


「瑠菜さんがいたからよかったんじゃないの?」


「全然!もう最悪!腹筋が最悪!!」



おいおい腹筋使う入学式ってなんだよ。


そんな入学式聞いたことねーぞ。



……いやいや、なんか想像できる気がする。




あー……もしかしてサボってる間に聞こえたあの笑い声は幻聴じゃないのかも……




「何があったの?」


「何もありませんでしたよ」



と、美しい笑顔で言うユーリ。



「何もなかったよ」



と、ニコニコして言うまい。



「何もなかった」



と、すました顔で言うむっつん。




「あったよ!」




と、千早があたしに迫って顔を近づける。



……ラブシーンか。あと3センチでキスシーン勃発だぞ千早さん。



「あったって何が」


「神田さんの頭に髪が!!」


「髪の話?」



それは知ってる。今日神田さんの部屋に行ったら神田さん念入りに髪の毛セットしてたから。全くつっこまないでおいてあげたけど。



あれだな。きっと神田さん、理事長が来るもんだから浮かれて正装しようとしてたんだな。


あれが神田さんの最高レベルの正装なんだな。



とりあえずこの学校から神田さんを清掃したいよね。




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