魔法ノ花Ⅴ【完】

★3年Aクラスの1学期 /村雨と残月





* * *







「……さ、先にって。あたし、別に、先に手を出そうとなんてしてないよ」


「どうだかな」


「何それ」


「言ってただろ、親本人には手を出さないって」


「………」


「つまり、他に根回しするってことだろ」


「……そういう意味じゃ」


「だから俺が先にやったんだ」


「………」




何で、そんなに当たり前のように言うの……?




「……別に絶対的に不可能な相手に挑んだわけじゃねえ。それのどこがバカなんだ」


「………」




不可能じゃないって?


風華に勝つのが、不可能じゃないって?



あんた、頭おかしいんじゃないの。



何でそんな軽く言えるの。





────でも、ルイの言うことは間違っていないと、思い知らされる。



あのときの風華の状況で。



それは一目瞭然だった。




ルイは、あの五十嵐風華を、倒したんだから。




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