魔法ノ花Ⅴ【完】

★3年Aクラスの2学期 /漫ろ雨と澹月





Side.M




「あーっ、もう!!あそこで終わらなきゃあと少しで湊を負かせたのにっ!!」


「何でやねん。あれは俺の勝ちやった!間違いないわ!」


「美咲!そんなことないよね!?」


「さあね。見てないから分からないわ」


「正論だねー」



騎馬戦が終わって、この体育祭のメインイベントがひとつ終了した。


これで俺たちの肩の荷も下りた。



「ところで、水樹はー?」



と、雅也。



「あれ、どこ行った?」


「水樹は脱落してないから、脱落した白軍の兵士が転送される場所には行ってないはずだしね」


「どこかで寝てるんやろ、どうせ。サボり魔やからな」


「湊が言う?」


「そっか。ざんねーん」



と、雅也が笑う。


……うわ、何だよその笑顔、気持ち悪い。


また何か考えてそうな。



そう考えていると、雅也が俺に向かって笑いかけてきた。



「みかりん、そんなおびえなくてもちょーっと聞きたいことがあっただけだよー」


「そのちょっとがおまえは怖いんだよ。それとその笑顔こっちに向けんな」


「みかりん冷たいなー」


「セーラちゃんは?何か知らない?」



と、千早がセーラの方を向く。



セーラは―――――




『何も知らないよ』


「………」




セーラは馬のかぶりものを被った姿で答えた。




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