魔法ノ花Ⅴ【完】

★3年Aクラスの春休み /袖の雨と寝待月





バキッ




「……本当、何なんですか三条さん、浅井さん。この人、悲鳴ひとつあげないじゃないですか」


「本当、気持ち悪いよねぇ」




……はあ。またこの時間、ね。


拷問拷問また拷問。




別にいいんだけどさぁ、やっぱ飽きてくるよね。うん。



こうも、刺激が足りないとさ。



バキッ!




血が滲む。




三条伊吹がコイツら下の奴連れてきて、何か結局リンチになる始末。


まあ殴られるだけじゃない。刺されたりもするから、ちょっとは刺激ならあるんだけど。



もう慣れたっつーの。




「おまえ、何か喋れよ」


「………」


「もう喋りもしねえのか、つまんね」


「食べ物も食べないでよくやるねぇ」


「………」



顔はやるなって言ってたけど、治す名目で結局顔だってボコボコだ。



ひどい顔、してると思う。


腫れてると思う。




変色してると思う。





だって、あたしは誰かに治してもらわなければ治らないから。





……でも、これでいい。





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