魔法ノ花Ⅷ

むらさきいろ /トリカブト〔chivialry〕



* * *





Side.T





「……で、どうするのよ」


「そうだな~」


「………」




ここでチェック。


そうすると向こうからクイーンが飛んできてこっちのルークが殺される、と。




「……考えてるの?」


「もちろん考えてますよ~。まったくせっかちだなぁハルちゃんは~」


「………」




そんなに焦っても仕方がないって。




「……そもそもあなたがバラバラにしてしまうからこんな面倒なことになったのよ」




面倒……ねぇ。


でもさぁ。せっかくセラフィアに来たんだよ?遠くからはるばるやってきた彼らを歓迎してあげたいじゃねえの。




……それにしてもアイツら。




「ほんっとかわいいな~、力はあるけど若い若い~」




俺の手の上でコロコロ転がってくれちゃって。かわいいじゃねーですか、ほんと。




俺たちと戦うには、まだ足りねえのよ。




「ローシの出番まだですか~?あんまり退屈じゃあこの子が勝手に暴れちゃいますよ~」



ローシが鈍い光を放つ鎌を撫でる。


ローシの鎌は錆だらけだ。ろくに手入れしてねえもんね。


浴びた血くらい拭き取れよ。それくらい俺でもやるわ。




だからってその鎌が折れる事はないでしょーけど。




「貴様は短期だな」




そう言うゴウの方の剣は鋭く光っている。


手入れは怠らない主義。


君はどんなことにおいて怠惰じゃねえもんね。俺と違って。




「オメーら勝手に動くなよ~?」


「……何故貴様の命令など」


「何言ってんのゴウちゃん~俺に負けたくせにぃ~」


「………」




おっと。今にも殺したいって目だねぇ。


その目の中には俺を殺すビジョンが浮かんでる。



でもダメ。そのビジョンをターゲットの俺に見せているようじゃ、まだまだ俺を殺れねーな。





「そうせっかちになんなよ~。まずは歓迎してあげましょ~」


「……歓迎って」




ハルが鼻で笑う。


俺が初っ端からアイツらに攻撃したことを言いたいんでしょうけど。




ちゃんと歓迎してあげたじゃねえか。










「────だって殺さなかったデショ?」




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