魔法ノ花Ⅷ

あかいろ /クレオメ〔secret moments〕




Side.R





「……ねえ、待って」


「……俺も今唐突に思いついたことがある」






お兄ちゃんたちがセラフィアに行って、既に半年以上経っている。向こうではまだ一週間くらいだろうけど。





「"あれ"の隠し場所、もしかしたら分かったかもしれない」


「……俺もだ」





唐突だった。その考えが頭に浮かんだのが。



零とその話をしていたわけでもないのに。





「ちょっと待って……理解が追いつかない」


「はは。疑問ばかりだな」



どうして。


何で今。




その話をしていたわけでもなく、直前にヒントとなることがあったわけでもない。




それなのに、零と同じタイミングで。






「唐突に、全く同じタイミングで」


「……今までそのヒントはゼロだったわけじゃないよ」


「むしろ何度もあった」


「何で気が付かなかったの?」


「まるで、"そういう"考えができねえようにシステムされてたみたいに」


「誰かが、私たちの思考に手を加えていた?」


「だとしたら誰だ」





誰ってそれは。



私たちにそんなことができるのは……







「でも、どうして」





どうして、あんたが。


見つけたがっていたのは、あんたも同じはず。






「……俺たちが最初からその隠し場所に気が付いていたら、どうしたと思う」


「……それは……」






確かにそう考えれば、納得がいかなくもない。




彼女は"それ"を恐れて、自らの記憶さえも……?







そう考えれば……




「つまり、星羅の記憶を改変したのは星羅自身だ」






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