魔法ノ花Ⅷ

あかいろ /ホウセンカ〔impatience〕






Side.M




ガッ!


そばにある木がきれいに切れた。




木の中のもようがものすごくよく分かる。でもその輪を数える余裕はねえ。



「どうしたですかぁ?逃げてるばかりじゃローシ楽しくないですぅ」



……意味分かんねえな。


俺の周りにいる女は全員意味分かんねえ。




俺の人生における女子は、蛍から始まり、続いて美咲に千早、そんでルナたちみたいな神様、さらにセーラ。


そして今目の前にいるこの女、ローシ。




俺の人生で関わった女、マジでバケモンしかいねえじゃねえかよ。



マジでラッキーだわ。





「そっちこそそのデカい武器はクリスマスデコレーションかよ!」




ふところに踏み込んで剣を突きだす。




「うふふ。そうそう、ちゃんとやってくださいねぇ」




薄い茶色の長い髪の毛が動きと共に揺れる。




そのデッカい鎌を、軽々と使いこなすローシ。


見た目と違いすぎてビビるわ。


マジで規格外。セラフィアにこんな逸材がいたとはな。俺の世界もまだまだ狭いな!



俺も鎌と戦ったことはさすがにない。ていうかこんなでっかい鎌、死神のイラストくらいでしか見たことねえんだけど。



だから相手の動きを読むのにいつもより時間がかかる。




……そのくせ、そのデカい鎌を器用に動かしやがる。


おそらくひとつずつの動きは相当こまかい。デカくても狙いにピタリと当てる技術がある。



すげえよマジで。




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