魔法ノ花Ⅷ

きいろ /オトギリソウ〔animosity〕




Side.M




ガキン!



「うおお!おまえ意外とやるな!セラフィアに強い奴がいるなんて思ってなかった!」


「まあそれなりにだよ。貴族として一応剣術に関しては英才教育だしね」


「やる気出てきた!!」



……水樹は中庭で剣を打ち合って遊んでる。


バカは悩みがなくていいねー。



「すごい……あのピヒラ将軍についていけるなんて……」



剣がぶつかる壮大な音に兵士が寄ってきてるし。


別にもー目立っちゃいけないわけじゃないけどさー。



「今日ナージュ副将と揉めてた奴だな」

「何しに来たんだ?」

「何か火種を持ち込んでるんじゃ……」

「……あの人たち、まさかあのセーラ将軍の……」

「おいやめろよ……」




……セーラ将軍、ね。


まだセーラちゃんをそう呼んでる子がいるのかい。




「あ、あの……セーラしょ……最近のセーラ様とお知り合いだって本当ですか」



と。


ある兵士らしき男がひとり前に出てきてそんなことを口にした。



「噂になってるんです、あなたたちのこと」


「もーそんなに噂なのー?今日の朝に門を通ったばかりなのにー」


「そら目立っとるやろ俺たちは」


「自信満々に言わないでくれる?」



美咲はため息をついた。


美咲はセラフィアに来て過労に違いないねー。レインはブラック軍団だからパワハラで美咲が脱退したら湊のせいだねー。



「セーラちゃんは悪者なんでしょ。何でそんなこと聞くの?」


千早が不服そうにきくと、


「セーラ将軍は悪者なんかじゃありません!」


「!」



まわりにいた他の兵士がそんな風に叫んだ。食い気味で。




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