魔法ノ花Ⅷ

きいろ /マンサク〔a spell〕




Side.M




「……な、」




千早が固まってる。


美咲も衝撃と混乱で声も出せてない。



水樹は……どーだろーね。何も分かってないって考えるには、さっきから水樹は静かすぎる。



かくいう俺も、この状況を理解できてるのは1割くらいだ。



遠くに立っているみかるを見る。


みかるを見れば、みかるが魔法かなんかで操られてそこに立っているわけではないことは分かった。



みかるは自分から、アイリーンに手を貸したってことだ。



こう見えても俺は、みかるがどうしてアイリーンの味方をしたのかも、ルイと湊のたった今の攻撃の意味も分からない。




――――残念ながら、今の攻撃の意味を理解できるのはルイと湊の2人だけ。



俺は選ばれていない。それを見抜いただけだからねー。







『オマエら、何か俺たちに隠してることねえか?』



竜崎零が俺たちにそう言ったことを思い出す。


竜崎零も瑠菜も、最後まで二人が何を隠しているのか気付かなかった。




「う、……あ、」


「……セーラ様、これで貴方は……」




セーラからはもちろん、ものすごい血が溢れ出す。




「何……してるの!!」




千早が王様に向かって魔法を放つ。


分かってない。王様のことも、アイリーンのことも、みかるのことも、ルイと湊のことも。



……大丈夫、俺も分かってない。




「みん……な……」




セーラちゃんが俺たちの方を見た。





「セーラ、」


「セーラちゃん!!!」




俺たちの方に、彼女はその小さな手を伸ばす。


そして────






0
  • しおりをはさむ
  • 5451
  • 4368
/ 572ページ
このページを編集する