魔法ノ花Ⅷ

きいろ /未定♡






――――気配を感じた。


雅也がそう言ったから、一応俺もついてきたけど。




「さすがみかりん、俺についてきてくれるなんて優しいー」


「本当にこっちなのかよ」




夜も深くなった城下町を、雅也とふたりで並んで歩く。


治安のいい町でも夜になれば危なそうな人間がうろついてるもんだ。




電気が普及してないから町も暗いし。




「みかりんはさっきまで何してたのー?」


「……別に何にもしてねーよ」


「嘘つけー。お城の調理室に行ってたくせにー」


「分かってるなら聞くなよ!!」



ほんと性格悪い。ほんと悪い。


雅也っていつから性格悪いんだろう……生まれた頃から悪かったのかな……今度お兄さんに聞こう。



「みかりんは勉強熱心だなー。休息時間もセラフィア料理の勉強に当てるとは」


「そ、そんなつもりじゃねーよ!」


「さすがうちの料理長は違うねー」



コイツほんと黙ってほしい。ほんとに。




別に、料理のレパートリーを増やしたいからとかじゃ全然ないし……


セーラに味覚が戻ったら、色んな料理を食べてほしいとかも思ってないし……




「あ、みかりん監禁された感想はどう?うちで誘拐監禁されたのは千早セーラに続いて3人目なんだけどどう?ヒロイン気分どうだった?」


「ヒロインって何だよ!普通に最悪だったよ!あの王様何考えてんのか全然分かんなかったんだから!」


「メイド服に変装して逃げるって考えは浮かばなかったの?」


「そもそも俺、繋がれてた上にメイドとか入ってこなかったし。それに化けるなら執事に化けるし」


「執事はばれちゃうよー」




何でメイドならバレねーんだよ!






「……さて」



と。雅也が足を止める。




「ここ入りますか」



雅也が体を向けたそこは、暗くて狭い路地だった。




0
  • しおりをはさむ
  • 5451
  • 4368
/ 572ページ
このページを編集する