魔法ノ花Ⅷ

さくらいろ /シダレザクラ〔delude〕





Side.M




「どういうことか説明してもらおうか。どうして黙ってた」


「気付かなかったのはオマエだろ」


「……へえ、それってオマエが俺のこと何でも分かる万能だと思ってくれてたってことかな?」


「いつも俺のことストーカーしとるブラコンおっさんが気付かないとか視野狭いわ~」


「………」



何だろこれ。


兄弟喧嘩なのかなこれ。



帰ってきて一番にこれって……仲いいのか悪いのか……




「ねーちょっとー。俺たち疲れたーお部屋で休憩したいー」


「……はあ」



瑠菜もため息をつく。


でも悲観が大きくないようにみえる。




……俺たちが、10人で帰ってきたのに。


俺たち7人に加えて、アイリーン、タクラ、ハル。



セーラは、いないのに。


セーラがここにいないってことはどういうことなのか、瑠菜なら分からないはずがないのに。




俺たちは、セラフィアに行った当初の目的を失敗してるのに。




「分かってるよ」




瑠菜が俺の思考を読んだかのように言った。




「でも、私は光のカミサマで、零は闇のカミサマだから。こういう状況になることもずっと想定していて、こういう状況になったら何をすべきかはずっと前から考えてきた。……あなたたちに必要以上の責務を与えてしまったことには、申し訳なかったと思っているの」



……それって、俺たちに期待しすぎたってこと?


俺たちは、ルナたちの期待に応えられなかったてこと?




……結局、何も言い返せない。



「でも最初に想定してなかったのは、瑠依と湊に"与えられていた"ことかな」





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