魔法ノ花Ⅷ

さくらいろ /ヤマザクラ〔She smiles at you〕



Side.R




「何でオマエが俺ら呼び出すん?つまらん用事だったら承知せんで」


「オマエはお兄ちゃんにガン飛ばすのはやめなさい」


「電話口じゃすまなかったことー?」



コイツらいつ会ってもほんっと減らず口だな。近頃の若いもんはやんちゃなやつばっかだ。



「ところでルイは?」


「たぶん後で来ます」



美咲が答える。


マンションの屋上。来るのに5分もかかった。俺が呼んだら3分で来い。




「ねえ、話って何?私にも?」




華やかな笑顔でもって尋ねるアイリーン……愛梨。


月の神のころはほとんど交流がなかったくせに、俺に臆さないところを見ると……さすがセーラの教育だな。




「……ロアンが来る気配はまだない。もう少し時間があるなら、この話をしてもかまわないだろうと思ってな」



煙を吐く。


煙は雲ひとつない空に消えていく。







「……オマエら、ヤマザクラって見たことあるか?」



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