魔法ノ花Ⅷ

しろいろ(Last battle) /アスター〔Trust me〕




Side.M




「えええ!?ロアンと会った!?」


「……うん。さっきルナにも言ってきたよ」


「何やってんのーみかりーん。さっそくロアンに目でもつけられたー?」


「………」



そう言われると、そうなんだろうか。


俺、一体何やってんだ……みんなの足を引っ張ってる。



「雅也!みかる落ち込んじゃったじゃん!」


「いやみかりんなら言い返す力があるはずだー。いけるぞーみかりん」


「……俺、セーラの身体のロアンを、最初本当にセーラだと思って返事しちゃったんだ。そのせいでもしかしたらロアンにセーラがいることを悟られたかもしれない」


「………」


「………」




俺のせいで、もしこっちの優位が崩れたらどうしよう。


セーラも、ルイも湊もアイリーンも、それぞれに与えられた力でずっとロアンに対抗する努力をしてきたのに。




「ルナには何て言ったんだ」



ルイが無表情で言った。でもどうやら怒ってはないらしい。



「ルナもロアンがもうこっちの世界にいたことは気付いてたみたいで、俺が何もされてないって言ったら特に何も言われなかった。……セーラのことは、言わなかったよ」


「……ルナももーそろそろ準備を固めるだろーね」




……どうしよう。


こっちの手札が、俺のせいで――――




「みかる~~!」


「うげ」




千早に抱き付かれた……!痛い!痛い痛い痛い!


よくこんなん耐えてたな、さすがセーラ!




「みかるに何もなくてよかったー!!」


「……でも俺……」


「殺されなかっただけ勝ちやろ。あの女にひとりで挑んで勝てる奴なんか誰もおらん」




湊が頭をグシャグシャにかき撫でた。やめろぐちゃぐちゃになるだろ。



「ご褒美にメイド服着るー?」


「何でだよ!」




……なんか、思ったより責められないな。


俺けっこうやらかしたと思ってたんだけど。




……アリスにも、会ったって、ハルに言いにいったほうがいいだろうか。



逆に言わない方がいいのかな。ハルは思いつめるかもしれない。




「……でも、フィルターは解いた方がいいかもしれないわね」




美咲が言う。


俺がロアンをセーラだと勘違いしてしまったきっかけだ。



吉野睦海の姿がセーラに見えるようにする魔法をかけてるから、間違えた。




「え~!でもセーラちゃんはセーラちゃんの姿がいい~!」


「わがまま言わないの!」


「ええ~」




とりあえず、フィルターははずすことになった。




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