魔法ノ花Ⅷ

しろいろ(Last battle) /ドクダミ〔white memory〕





「やはりな」


「……ロアン、」


「ああ、おまえはもう用済みだ。消えろ、ラージャ」


「………」



ロアンの言葉で、タクラは姿を消す。


タクラの表情は背を向けていたせいで見えなかった。



ロアンは笑って、あたしの首を持ち上げる。



緩やかな動きのそれに抵抗できないくらいの致命傷を受けた。




ここで一発浴びせられたら、もうロアンには勝てない。確実に。


でも確信があった。ロアンはこんな状況であたしを簡単には殺さない。



「おかしいと思っていた。分力を持ちながら、おまえは私の攻撃を迎え撃ったからな」



迎え撃つテンションだったって考えてくれないかなあ。無理だよなあ。



無理だと思ってたから、別にいいんだけど。


周りを確認する。


全員が動きを止めている。




ロアンがもう少し手の力を籠めれば、あたしの首はクシャリだ。みんな動きを止めるしかない。




それに、みんなには伝えてなかった。




再び、禁忌の契約を結んだことを。


今度は、相手が違うけども。




「タクラたちに攻撃しないのも、攻撃したくないからではなく、できなかったのだろう」



……光の分力のみを求めれば、闇の神に対して圧倒的優位に立てたはずだ。



闇の神の魔法攻撃を受けることができなければ、ロアンの魔法を受けることすら不可能だ。2度触れたら即死するというルールも適応されない。死ぬ可能性はゼロに近くなる。



でもだから何だ。死なない確率が上がったところで、あたしはどうせこの先死ぬ。



死と隣り合わせの力を求めたことに、後悔なんてしてない。



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