魔法ノ花Ⅷ

no title /レインとおじゃまむし







「………」


「………」


「………」


「………」


「……とりあえず、前に進みながら話しましょう。いつまでもこの狭間は安定しているわけではないみたいだから」



そう言って、一番先頭の美咲が歩き始める。


それに千早が続く。



みんな続いてく、……けど。










「な、……何でアリスがここに……?」



動揺をこれでもかってくらい分かりやすく出しながら、俺はアリスに尋ねた。



「……私は戦力になる。私には攻撃が通じない人が多いみたいだから。それでも私が目障りならひとりで行くわ」



……そうじゃなくて。


そうやって、俺たちに弾かれないための理由を聞きたいんじゃなくて。




「ルイが呼んだのー?」



雅也も知らなかったみたいだ。



「ルイ、聞いとらんけど」



湊も。


作戦は全員で共有してる。共有した上で、まだ何か3人で企んでるなとは思ってたけど……




「……俺じゃねえ。コイツから俺たちに協力するって言い出した」


「……え、」




アリスが協力するって……!?




「まあ建前だろうが」


「……建前って分かってて承諾したくせに」


「おまえは使えるからな」




……そうか。ルイはアリスの性質を利用するために、ここに来ることを許したのか。


でも待てよ、セーラがアリスのことを『ヴァイス』って呼んだらどうするんだ?


そう呼ばれると、アリスはセーラの言葉に無抵抗で従うしかなくなるのに。




「それに、ある程度ならセラフィアのことも分かるわ」


「……どうせおまえはあの双子の姉に会いたいんだろ」


「………」




ルイの言葉には、アリスは返事をしなかった。


でも顔で分かる。それが図星だってことが。





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