素直なカラダで堕ちる恋【完】

ストーキング!?@自宅


―――――……



「どうしたんですか? 朝からずっとため息ばっかり」


スッとデスクに差し出されたカップにパソコンから顔をあげる。


「昼休み中も落ち着かないし……恋煩いですか?」


ニヤリと口元を綻ばせる噂話好きの恵ちゃんの言葉に一瞬ドキッとしつつも、カップを受け取りながら、「ありがとう、ただの寝不足」と切り返した。


お昼休み明けの眠気を誘う時間にありがたいコーヒーを一口啜る。


「え~つまんないなぁ~」


たまたま空いていた隣のデスクに腰を下ろした恵ちゃんは唐突に


「塚越さんって、どんな人が好みですか?」


目をキラキラさせて、仕事そっちのけの質問をしてくる。


「好み?」


「はい、最近色んな人から塚越さんの好みのタイプ探って来いって言われてるんですよ!」


「またまた、そんなお世辞言ったって何も出ないよ」


「ホントですよ~!」


これが前園さんでも居ようものなら有無を言わさぬ笑顔で「仕事しようね」と言われて終わるんだけど、今日は前園さんと橋田さんはお客様先に外出中。


朝から仕事が手につかなかった私も周りが打ち合わせでほとんど居ないのを良いことに


「好みのタイプかあ……」


真剣に答えようと思考を巡らせる。

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