私立東田高校物語④ 【全完結】 番外編③アップしました。

動き始めた歯車 /ヒカと潤の二人暮らしスタート



***


等間隔に並ぶオレンジの光が柔らかく

困ったような表情のヒカを照らす。




病院で4人でいた時や俺の実家では

笑顔を見せていたヒカは

二人きりになると表情が優れない。




「大丈夫?寝てていいよ」



平日夜の高速は思った以上に空いていて

これだったら2時間しないで

俺の部屋まで着きそうだ。




ラジオも音楽も掛かっていない静かな車内に

ヒカの声が響く。




「あの、ごめんね。もう会わないって言ったのに押し掛けるような事して」



運転している俺には

チラリとしかヒカを見る事が出来ないけど

声は明らかに元気がない。




「全然迷惑じゃないよ」





そう言葉を掛けると

また沈黙が二人に広がる。

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