お別れを前提にお付き合いしてください。【完結】

火曜日*ふたり暮らしをはじめます。



知らない家で迎えた朝は、寝ぼけた頭を目覚めさせるのに時間がかかった。


そうだ。
ここは、17年間住んでいた家でもなく、親戚の松下さんの家でもなく、出会ったばかりのクラスメイトの男子のアパートだったんだった……。


今日も、父は私からの電話に出てくれない。

コール音が何度か鳴った後に、馴染みの留守番電話サービスの声が耳に届いた。


どこにいるんだろう。
どうしてるの?


少しだけでもいい。
声が聞きたいのに。

0
  • しおりをはさむ
  • 96
  • 111
/ 387ページ
このページを編集する